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2016.07.05 公開審査

写真①

佐賀でアートの公開審査に挑んできました。
結果、最優秀にはなれず入賞という結果をいただきました。
ただ、公開審査の時に彫刻家の名和晃平さん、建築家の永山裕子さんに票を入れていただき大変うれしく思っております。
一番伝えたい人に少しは伝わったのかなと思います。

写真②

今回のアートは体感する床の間としてデザインしています。
床の間の落とし掛けや床板が作り出す仮想の境界面を、箱を置き中に入ることで突き破り、無限の奥を表現する、そして一帖の可能性を追求する試みです。
見える境界と見えない境界を融合するのは僕が建築を設計する時に考えているテーマの一つであって、このアートも単なる作品というよりは、今後自分が設計していく建築の要素を実験的に込めたものでもあるのです。
それが審査員のお二人には少しでも伝わったことを嬉しく感じました。

写真⑤

写真ではわかりにくいのですが、中に入ると無限に続いていく青くて黒い空間が待っています。
審査では、一般の方にも体感していただきました。
子供たちにはかなり評判でした。特に少年たち!

写真③

箱の中には小さな椅子も作りました。
東邦家具の職人さんや設営まで手伝ってくださった高月さんには本当に感謝です。
一番になってご報告できたらよかったのですが…。また別の機会に頑張ります。
塗りもかなり綺麗に出来ていました。

夜の懇親会では永山さんや、審査会場のホテルの内装を設計された濱川さん、前回の最優秀の児玉さんと色々とお話しするチャンスもいただきました。(名和さんはお仕事の都合でお話できませんでしたので、いつかお話ししてみたいです。)
アートと建築の違い、素材のこと、コンペのこと、第一線で活躍されている方々と同じ空間を共有し、一秒も無駄にしたくない、ということはこういう時間を言うんだなと感じました。
アート系の方々は、建築の人よりももっと素材のことを考えていることがわかりました。構成やストーリーを重要視している僕にとっては大切な気付きです。

建築だけでなくて、絵画、彫刻、陶芸、お花、ファブリック…こんな異種各特技戦に入賞できたことを自信にして、もっと自分の建築に活かしていきます。
大変勉強になったコンテストでした。
明日は会場となったホテルについて書きます。スタッフの方たちが大変素晴らしかったので。