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2024.06.06 木下佳通代展③

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この作品群も個人的にめちゃ面白かった。
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キャンバスに絵具を入れ、布で拭きとっただけです。
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キャンバスと絵具を等価な存在として表現したかったそうで、
その手段としてちょっとだけ「塗り残し」をしているところが秀逸。
絵具で全面を塗りつぶさずに、
キャンバスにちょっとだけ塗られていない場所が残されていて、
この小面積を人に認知させることでキャンバスの存在感も際立っています。
最初は塗った色が目立つはずが、
最後のほうは「塗り残し」のほうが気になってしまうんです。
子供の時、ジャムが塗られたトーストがあったとして、
自分はジャムが塗れていないちょっとの余白の部分が気になってしまって、
きっちり均等に全面に塗りのばしてから、
どこを食べても同じ味になるようにしていた記憶があります。
DIYで合板塗装した時も同じ感覚でした。
一見わかりにくい作品でしたが、
考えれば考えるほど、味わい深い作品なんだと気付きました。