2024.06.05 木下佳通代展②
写真が右から左に行くにつれて物が足されています。
足し算がずっと続いていきます。
あるところで足されることが終わって、物が減っていきます。
徐々に物が減っていき、
最後は最初の状態へと戻りました。
物が増えていく+…から、
あるところで―…へという流れを自分は体感したのですが、
逆から写真を見ると、
最初に「―」だった写真は「+」へと変わり、
「+」だった写真は「―」へと逆転するのです。
見る順番を変えるだけで、
自分が認識していたこととは逆の事象へと変換されていくことがわかるアート。
見る順番によっても写真に対する認知が変化します。
ここでも時間軸が双方向で過去と未来を自由に行き来しています。
木下さんの作品は「順」だけでなく、
「逆」から見て自分の認知が変化することに気付くということに価値があるのかもしれない。