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2018.07.16 円通寺の庭

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久しぶりの円通寺。
何度も通ったお寺。
ずっと比叡山を「切り取る」庭だと思って見てたけれど、
実際はそうではないのかもと、今になって気付く。
「切り取る」よりも「共生」とか「調和」あたりがしっくりくる。
建物の柱や縁側等の近景は大きく扱い、比叡山や空の巨大な遠景は小さく取り込む。
そうすることで、建築、庭の樹木や石、比叡山、雲、空のスケール感がうまく調和し、美しい庭となっている。
実際に座って眺めると、建物の柱と奥の何倍もの大きさの庭の木が同じ太さに見えるし、縁側の室内側に柱が2本多めにあることも遠近法を考えた上で意図的に配置されたのかもしれない。
シンプルな1本の軸線の中に遠近法を駆使して構成された庭。
比叡山は庭の主役というよりエレメントの一つだった。